2010年のGRSとBAの会合に関する考察
木星の大赤斑(GRS)と赤化した永続白斑BAは、約2年毎にすれ違って来ました。GRSは徐々に後退(経度増加方向へ移動)しており、 BAは前進(経度減少方向に移動)しています。BAとGRSの間には前進方向に流れる高速のジェットストリーム(ジェット気流)があります。 その気流により、BAとGRSが合体する事は無く、すれ違うだけなのです。2年前と4年前の会合(すれ違い)では、特に気になる事はありませんでした。 今年はどうなるかと思い、大赤斑が見えるタイミングで集中的に撮影していました。BAは、GRSの後部に接近するまでは、一定の速度で前進していました。 しかし、BAがGRSに並んだ頃から、前進スピードが遅くなり、GRSの南側で停滞していました。その後、9月に入りBAは、前進速度を上げてGRSの前に急に 躍り出た感じです。 それで今年撮影した画像から分析して見ました。下の画像の左下が、7月28日から9月9日に撮影した9画像からGRS付近を切り出して合成した画像です。 左上が、上記の9画像から作成したGIFアニメーションも作ってみました。 右側の図が、WinJuposで撮影画像のGRSとBAの経度を調べて作成したドリフトチャートです。 このチャートで、BAがGRSと並んでいた時は、前進速度が落ちていた事が再確認出来ます。GRSの動きにも乱れが見れますが、これは測定誤差だと思います。 何故前進速度が落ちたのか、BAがGRSから何らかの圧力を受けたのでしょうか。SEBが淡化した事にも影響があるのか。SEBの淡化でGRSの勢力が増したのか。 |
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