木星の模様の説明
Written by S.Yoneyama
明るいゾーン(帯)と暗いベルト(縞)の説明

木星を望遠鏡で見ると、何本かの縞模様が目立ちます。
この縞模様は、明るいゾーン(帯)と呼ばれる部分と、暗いベルト(縞)と呼ばれる部分が交互に並んでいる形になっています。
そのゾーン(帯)とベルト(縞)には、個別に名前が付いています。
それらの名前を示す画像を右に載せました。

以下に、そのゾーンとベルトの名称と特徴を記載します。

SSTZ(南南温帯):暗く変化が少ない
SSTB(南南温帯縞):白斑が目立つ
STZ(南温帯):暗斑が見られることがある
STB(南温帯縞):大きな永続白斑がある
STrZ(南熱帯):GRS大赤斑がある
SEB(南赤道縞):SEBs南組織とSEBn北組織に分かれている
EZs(赤道帯南組織)
EB(赤道紐):余り目立たない
EZn(赤道帯北組織):フェストーンが見られる
NEB(北赤道縞):濃く目立つ縞模様で太さや色が変化する
NTrZ(北熱帯):暗斑が見える事がある
NTB(北温帯縞):見え難くなることがある
NTZ(北温帯):明るさが変わることがある
NNTB(北北温帯縞):淡い
NNTZ(北北温帯):暗く変化が少ない

この画像もそうですが、月や惑星の画像は、南を上にしています。
天体望遠鏡で見ると対象が上下左右が逆に見えるので、望遠鏡で見えるイメージにあわせる為に、南を上にしているのです。
縞模様以外の主な模様

・GRS(大赤斑):赤い大きな楕円形の模様でSTrZ (南熱帯南部)に
 位置し、17世紀から見えています。
・WS(白斑):円形または楕円形状の明るい模様で数十年も存在する
 永続白斑もあります。
・フェストーン:EZ(赤道帯)に見られるヒゲ状の模様です。
・リフト:ゾーン中の細長い明るい模様です。
・バージ:ゾーン中にある横長の暗斑模様です。
・ノッチ(ベイ):ゾーンの端に見える半円形の明部です。
・スポット:暗い点状の模様で、ゾーン中に良く出ます。

リフト、バージ、ノッチ(ベイ)は、NTB(北温帯縞)に良く発生します。
木星の模様の経年変化


一番目立つ変化は、2001〜2002年には目立っていたNTBがその後見えなくなっていることです。

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from 2005.04.08