ニュートン反射望遠鏡のピント合わせ
Written by S.Yoneyama

デジタルカメラで天体を撮影する時のピント合わせの要領を記載します。

1.ピント合わせ用の道具(通称ブタ鼻)

  目視で大まかなピントを合わせに便利な道具です。
  ボール紙で望遠鏡の蓋と同じサイズで蓋を作成し、2個の穴を開けます。
2.ピントの合ってない状態

  上のブタ鼻を鏡筒の先端に着けて、明るい恒星を導入した時に、ピントが
  合っていない場合は、デジカメのファインダーやモニターには、左の画像の様に、
  恒星の像が2個に分離して見えます。
3.目視によるピンと会わせ

  上記の様に2個に分離した恒星像を、1つに見える様にします。
4.デジカメでの仮撮影による調整

  目視では、ピントが合った様に見えても、ピント合わせが完全で無い事が多いです。
  その状態で、10秒〜20秒程度の露出で恒星を撮影すると、左の画像の様に、斜鏡の
  スパイダーによる回折像が2重に写ります。
  デジカメのモニター画像の拡大表示が可能であれば、拡大して確認して下さい。
5.ピントの追い込み

  ドローチューブを操作し、10秒〜20秒程度の露出による仮撮影を行い、スパイダーに
  よる回折像が一つになる様に調整します。
  ドローチューブを一定の方向に動かしながら、何度か撮影する事で、徐々に合わせて
  行きます。僅かづつ調整し、調整し過ぎたら戻すを繰り返します。
  慣れて来ると、合わせるコツが分かって来ると思います。

  左の画像では、まだピントは甘い状態です。
6.ジャストピント

  ピントが合うと、左の画像の様に、スパイダーによる回折像がシャープになります。
  この様な状態を記憶に留め、ピント合わせの都度、そのイメージまで追い込みます。
  あるいは、その画像をプリントしておき、それを毎回見ながら合わせるのも良い
  でしょう。

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from 2005.07.03