Guidemasterによるオートガイド
Written by S.Yoneyama

GuidemasterというフリーソフトとWebCamを使ったオートガイドの紹介です。
新たなオートガイドシステムを紹介します。

・ガイドスコープ:MiniBorg60ED(口径60mm f350mm)
・ガイドカメラ:ATK-1HS(パラレル接続で長時間露出が
 可能)
・ガイドソフト:Guidemaster V.1.9.121.B
 (フリーソフト)Guidemaster からダウンロードし、
 英語表示用のテンプレートは、同サイトのLanguagefile
 から入手可能です。
・赤道儀コントローラ接続ソフト:ASCOM Platform 4.1
 (フリーソフト)ASCOM Initiative からダウンロード
・赤道儀コントローラ:スカイセンサー2000PC

Guidemasterは、ガイド精度が高く、ガイドスコープの
焦点距離を撮影側望遠鏡の焦点距離の半分程度としても
かなりの精度でガイドが可能な様です。
モノクロCCDで長時間露出が可能な ATK-1HSを使用する
ことで微光星をガイドに使えるので、ガイド星を捜すのが
容易です。
ガイドスコープ用の微動装置が無くて大丈夫ですが、
取り付けの都合上、使っています。
ガイドスコープは、赤道儀の負荷軽減の為、望遠鏡の上に
載せました。

Guidemasterの簡単な説明を下の欄に紹介します。
説明画像1
1.ガイドカメラの接続
  Option−Guiding Imageの設定

 1)Select Video driverでVideo For Windowsを選択。

 2)LPT SC settings of guide Imagerでガイドカメラの
  接続ポートを選択。
  ToUcamやATK等のUSB接続カメラならLPT1を選択。

 3)長時間露出が可能なガイドカメラなら、
  Select Longexposuse Modeで、接続方法を選択。
  パラレル接続のATK-1HSはParallel Portを選択。

 4)CCD Pixel Sizeにガイドカメラの値を入力。
  ToUcamやATK-1HSは、5.6 x 5.6

 5)最大露出時間を設定。露出時間が長過ぎるとガイド
  精度が落ちるので、私はMax0.5秒としました。
説明画像2
2.ガイドスコープの設定
  Option−Guiding Scopeの設定

 1)ガイドスコープの焦点距離を入力

 2)Max error uncorrectedに、補正を行わない最大
  変化量(秒角)を指定します。0.5〜3asec程度が
  良さそうです。

 3)Delay after slewに、補正間隔時間を指定します。
  補正間隔が短過ぎると赤道儀が反応出来ない場合が
  あるので、1000ms〜3000msにして補正間隔を長めに
  して下さい。

 4)Max.Slewtimeには、最大補正間隔時間を指定します。
説明画像3
3.メインの望遠鏡のコントローラの設定
  Option−Telscopeの設定

 1)Guide Interfaceで望遠鏡コントローラを選定します。

 2)Ascomを指定する場合は、右側のAscom Settingsの
  Setupで、コントローラを選定します。
  私の場合は、skySenser2000PCを選択しています。

 3)Calibration Optionには、キャリブレーション測定
  時間をしてします。
  測定時間が短過ぎてキャリブレーション測定がエラーに
  なる場合は、10秒〜20秒程度に長くします。
  (10000ms〜20000msです)
説明画像4
4.ガイド開始
 1)Telescopメニューで、Connctボタンを押します。
説明画像5
5.キャリブレーション測定
 1)メインの画面でCalibrateボタンを押します。

 2)モニター画面中に写っている恒星が一つの時や、
  同じ明るさの恒星が1個の時は、Automatic Star
  search? で“はい(Y)”を押してキャリブレーション
  測定を始めます。

 3)モニター画面中に同じ程度の明るさの恒星が複数写って  いる時は、Automatic Star search?で“いいえ(N)”
  を押し、対象の恒星をマウスの左ボタンでクリック
  します。
  その場合は、キャリブレーション測定が終了するまで、
  毎回クリックして対象の恒星を指定し続けます。

 4)キャリブレーションの最後で“Big Backlash”なる
  メッセージが出ても問題無いのでOKボタンをクリック
  します。

 5)キャリブレーション測定が成功すれば、測定結果が表示
  されるので、Saveをクリックして保存して下さい。
  もしエラーが出てキャリブレーションがうまく終了
  しない場合は、エラーメッセージに表示される数値を
  参考にキャリブレーション時間を調整します。

 6)なお、キャリブレーション時間を変更した場合、
  Telescopメニューで、再度Connctボタンを押す必要が
  生じたり、Guidemasterソフトがハングアップする場合
  もありますが、再度起動すれば続行できます。
説明画像6
説明画像9
6.ガイド開始
 1)メインの画面でGuideボタンを押します。

 2)モニター画面の中央の恒星を指定する時は、Select
  ウインドで“Center guide star”ボタンを押せば
  ガイドが開始されます。

 3)モニター画面中で、自分でガイド星を指定する場合は
  Selectウインドで“Lock on actual position”ボタン
  を押してから、ガイド星をマウスの左ボタンでクリック
  すればガイドが開始されます。
7.ガイド調整と確認
 1)画面左下EWNSボタンを押して、押した方向にガイド
  星が動く様にInv RAやInv DEのチェックを入れます。

 2)望遠鏡を子午線を超えて東西反転させる時は、Inv RAの
  設定を反転させます。

 3)グラフやガイド状況確認画像(右下の小さな画面)での
  ガイド状況を確認して、ガイド星のハンチングが小さく
  なるように、右上にある“Aggressivness”の
  スライダーを調整します。

 4)ガイドを終了する時はGuideウィンドウを閉じるか、
  Guideボタンを再度押します。

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from 2007.02.11