Ha透過改造一眼レフデジタルカメラでの一般撮影

Ha光で輝く赤い星雲を写り易くする為には、一眼レフデジタルカメラの赤外線カットフィルタを除去する改造が必要です。
私が使っているCanon EOS KissX2 もその様な改造が行われています。
しかし、赤外線カットフィルタを除去すると、人の目に感じない近赤外線が画像に写り込むので、撮影した画像は赤味が強くなります。
高価で性能の良い一眼レフデジタルカメラを星雲撮影だけに使うのは勿体無いので、改造タイプを一般撮影に使う工夫をしてみました。

改造EOS Kiss X2 による花の画像
改造EOS Kiss X2 による花の画像

赤外線カットフィルタを除去したカメラでは、人の目に感じない近赤外線が画像に写り込むので、撮影した画像は赤味が強くなります。

マニュアルでホワイトバランスを調整すると、かなり改善しますが、天候等
撮影条件別に調整が必要なのと、完全な調整は難しいので、実用的は無い
感じです。
改造EOS Kiss X2 にVLC-34フィルターを装着して撮影した画像
改造EOS Kiss X2+VLC-34フィルターでの画像

近赤外線をカットするフィルタを使うと赤味を抑えることが出来ます。
その様なフィルタの一種のVLC-34フィルターを装着して撮影すると
赤味は抑えられますが、青みが強くなります。
無改造のCanon EOS DXで撮影した花の画像
無改造のCanon EOS DXで撮影した画像

参考に無改造のCanon EOS DXで撮影した花の画像を載せます。
発色の違いが判ると思います。
EOS Kissデジタルのローパスフィルタ
EOS Kissデジタルのローパスフィルタ

その様な時に、オークションサイトでConon Kiss DNのローパスフィルタが
出品されていました。
改造で不要になり出品された様です。

もしかした、このローパスフィルターを使えば一般撮影も可能になるかと
思い、落札しました。

左側が、そのローパスフィルターをEFSレンズ用の窪みに収まるように
ダンボールで造った枠を取り付けた物です。

右側は、今使っているKiss X2のローパスフィルターです。
ローパスフィルターは、周辺部が外側の枠の中に埋まっているので
枠を壊す必要があります。
ローパスフィルターは、CCDより一回り大きい様です。
Kiss X2にローパスフィルタをセットした状態
Kiss X2にローパスフィルタをセットした状態

Conon Kiss DNのローパスフィルタをKiss X2のEFSレンズ用の窪みにセット
した状態です。
光害対策用のLPSフィルタのFFタイプと同じ要領です。

EFSレンズ用の窪みにセットするので、EFSレンズを使う事はできません。
改造EOS Kiss X2 にローパスフィルターをセットして撮影した画像
改造EOS Kiss X2+ローパスフィルターの画像

改造EOS Kiss X2 にローパスフィルターをセットして撮影した画像です。

別の機種のローパスフィルターなので、無改造のKissDXで撮影した画像とは
発色は異なりますが、かなり自然な感じの画像が撮影できます。

無改造のKissDXより青みが強めですが、私は、こちらの表現の方が好きな
位です。

Kiss X2で月を撮影する時は、このローパスフィルタを付けて撮影しています。

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from 2008.11.03