YONEYAN248(Kenko SE250N 改造)
      

星仲間から譲って頂いたケンコーのSE250Nは、有効径が254mmと大きく、星雲・星団の撮影には、魅力的な機種です。
でも、直焦点や軽度な拡大率で撮影する星雲・星団と異なり、拡大率が高い惑星の撮影は、鏡面精度が大きく影響します。
その点で、SE250Nの主鏡の鏡面精度は、惑星撮影には今一つで満足できませんでした。

それとは別に、以前から惑星撮影に使っているGINJI200Nから兄貴分のGINJI250Nにグレードアップしたいと思っていました。
しかし、250mm F5のGINJI250Nの鏡筒は、ベランダに設置している収納ボックスより長く、収納できないので諦めていました。
ケンコーのSE250Nは、F4.8と若干短く、GINJI200Nと鏡筒の長さがほぼ同じでした。

そこで、ケンコーのSE250Nの主鏡を、GINJI250Nに使われている笠井トレーディング の 250mmF5の放物面鏡と交換しました。
その交換に伴う改造の内容を以下に画像付きで紹介します。

なお、費用面では、ケンコーSE250Nを格安で譲って頂けたので、笠井の250mmF5の購入費を含め、全ての改造費用を入れても、
GINJI250Nを新たに購入するより安く済みました。
1.250mmの主鏡の固定
Y248の主鏡押え-その1
1.250mmの主鏡の固定

ケンコーのSE250Nの主鏡の外径は258mmですが、笠井の250mmF5放物面鏡の
外径は250mmなので、主鏡セルと主鏡の間に片側4mmの隙間ができます。

その隙間にはコルクシートを詰めました。
また主鏡のズレ防止として、M6のネジ孔を6ヶ所開けました。

鏡筒との隙間が狭いので、固定用にはM6の埋め込みネジを使い、
ナットで緩み止めです。

固定ネジは、直接主鏡のガラスに当たらず、コルクシートを押して固定する
様にしています。
締め付けも、主鏡を両手で強く回せば回る程度で留めています。
Y248の主鏡押え-その2
2.主鏡固定用のリング
Y248の主鏡押えリング-その1
2.主鏡固定用のリング

ケンコーのSE250Nの主鏡は、6組の押えの爪で固定されていました。

以前、R200SSの主鏡押さえを、爪からリングに変更しましたが、今回も
その方法を使うことにしました。

笠井の250mmF5放物面鏡は、主鏡のガラス円盤の外形が250mmですが、
縁の1mmは面取りでメッキされておらず、実際の有効径は、248mmです。

そこで、厚み2mmのアルミプレートから、内径248mm 外径280mm のリングを
作成し、そのリングで固定することにしました。

アルミリングが直接ガラス面に当たらぬ様に、直径1mmのゴム紐をアルミ
リングに接着しました。
Y248の主鏡押えリング-その2
3.完成状態
Y248の主鏡押え-その3
3.完成状態

固定用のゴム紐付きのアルミリングを主鏡押さえの爪のネジを利用して
取り付けました。

アルミリングは、直径1mmのゴム紐と主鏡の間からの光の漏れが消える
程度に軽く固定しました。

最後の画像が、改造後の姿です。

斜鏡も笠井の物に交換しようかと思いましたが、ケンコーSE250Nの斜鏡の
方が小さく、また斜鏡ホルダーと接着固定なので、そのまま残しました。

今回の改造で、鏡筒・斜鏡・主鏡セルは、オリジナルのSE250N。主鏡は、
笠井の250mmF5。接眼部は、VIXENのR200SSの接眼部と、寄せ集めの日本で
唯一の変則望遠鏡となりました。

そこで問題は、この望遠鏡の名称です。特定の機種名で呼ぶのは無理そう
なので、改造者にちなんで、勝手ですが、“YONEYAN248”(通称Y248)と
呼ぶことにしました。

あと一つの心配は、焦点距離が50mm長くなったので、斜鏡でのケラレで
直焦点撮影での周辺減光です。
周辺減光が激しい場合は、斜鏡部分と接眼部の再改造も考えています。
Y248の主鏡押え-その4

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from 2009.06.28