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今日は、ちょっと長めで専門的な記事なので、興味があれば、暇な時に見て下さい。
太陽光をプリズムに通すと虹の七色に分解されます。(1枚目の画像)
光の波長(色)による屈折率の違いにより、色毎にプリズム内での屈折角度が違う為に起きます。
青の方が赤より屈折率が大きいのです。
大気は高度により密度が違うので大気中を進む光は、極僅かですが色分散を起します。(2枚目の画像)
これを大気のプリズム効果と呼んでいます。低空ほど空気の密度が高く、その効果も高いのです。
超望遠で惑星の強拡大撮影を行うと、その僅かな色ズレが画像に写るのです。
3枚目は、その様な状態をイメージ化した木星画像です。
その色ズレを打消す目的で、角度が小さい(1度から3度程度)ウェッジプリズムを使います。(4枚目の画像)
ニュートン反射望遠鏡では、鏡筒の方向や、接眼部の向きで地平線の方向が一定ではありません。
また、惑星の高度変化による分散度合いへの微妙な調整の必要なのです。
高度60度程度なら1度のウエッジプリズム、高度が30度程度なら2度のウエッジプリズムとなります。
今までは、ウエッジプリズムを31.7mmのフィルター枠に入れ、DFK21AF04の先に取り付けていました。
その為に、微妙な調整が出来ませんでした。
月惑星研究会仲間のRB星の世界さんのサイトに掲載されている惑星撮影用可変式大気色分散
補正ウエッジプリズムの試作を参考にして同様の物を作成しました。
http://homepage2.nifty.com/rb_star/index.htm
http://homepage2.nifty.com/rb_star/vari-prism.htm
可変部分は、ケンコーのバリクロスフィルターのケースを利用しました。(5枚目の画像)
バリクロスフィルターをバラバラに分解し、クロスフィルタを取り去ります。(6枚目の画像)、
2枚の黒いプラ板に孔を開け、2度と1度のウエッジプリズムを入れて組み立てます。(7枚目の画像)
拡大光学系への組み込みは、BORGのM36.4-M57/60ADとM57-M36.4ADを使用しました。
M57-M36.4ADには52mmのフィルタネジが切ってあるので、そこにバリクロスフィルターを取付けました。
36.4mmのネジにアイピースホルダーを取付け、そこにDFK21AF04を差し込みます。(8枚目の画像)
バリクロスフィルターは、回転部分がフリーなので、単独では拡大光学系の間に入れる事はできません。
カメラの重さで接続部分が緩んで分解してしまいます。
その為、M57-M36.4ADとM36.4-M57/60ADにアルミのチャンネル材をM4のネジで接続し、
M36.4-M57/60ADにアイピースの差し込みノズルを付けて完成です。(9枚目の画像)
2枚のウェッジプリズムの角度を変更する事で、1度から3度まで角度を無段階に変える事ができます。
それで、惑星の高度変化による微妙な調整や色ズレ方向の調整も容易になります。
最初、アルミのチャンネル材との干渉を計算せずネジを切ったの、ネジ孔だらけになってしまいました。
管理者のWebサイト「星への誘い」http://www.asahi-net.or.jp/~dy7s-ynym/ へもお越しください。
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なるほど、バリクロスフィルターケースにウエッジプリズムを挿入して大気色収差補正をその都度、出来る様になるわけですね。
このアイデア、フィルム撮影時代にはなかった様な記憶です。
デジタルになって、更に高度な画像撮影技術が確立して、より一層の
シビアな補正が求められようになったのですね。
スッキリした惑星画像が楽しみになりますね!ポチ!
2009/8/25(火) 午後 9:53 [ woodben2 ] 返信する
木星が何故南北反転(正立像)になっているのかと思ったら、下の大気色分散の図と合わせたのですね。
前に拝見したウェッジプリズムより遥かに高度になっているので驚きました。
これなら色分散の程度に応じた補正が可能ですね。
(ネジ孔を見ないことにすれば)とても自作とは思えない素晴しい出来上がりです。傑作1票です。
2009/8/25(火) 午後 11:02
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見事なアイテムですね。沖縄の星仲間でもプリズム偏角1度を使用して良い結果がでてました、私も昨年まで使いましたが今年は一度も使ってないです、反省。
2009/8/25(火) 午後 11:44 [ - ] 返信する
難しいから言う事無し。
2009/8/25(火) 午後 11:50
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ウェッジプリズムという名前はここで前に知りましたが、初めてその形を見ました。プリズムと言う言葉だったので一般的な三角形かと思っていました。使いこなすのが難しそうです。
2009/8/26(水) 午前 0:17
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撮影段階での補正は必須のようですね。
進化していくヨネヤンさんのシステム。
とどまるところがない、そんな印象です(^^)。
とどまることがないものだけが、先頭を歩くのだと思いました。
2009/8/26(水) 午前 6:06
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なるほどですね、私も作って見たいです。
あまり気にしてなかったのですが、これだとくっきり行きそうです。
貴重な資料ありがとうございます。ポチ。
2009/8/26(水) 午前 6:11
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ウェッジプリズムは6月の勉強会のとき見せていただきましたが、このようにすれば性能を発揮できるのですね。とても参考になります。
今度また、実物を見せてください。週末にでも・・・。
2009/8/26(水) 午前 6:47
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おはようございます。
プリズムは中学の頃習いましたがそれ以来ですがカメラにも使われてますよね。
難しいことは分りませんがウエッジプリズムというんですか、凄いですね。
傑作です。
2009/8/26(水) 午前 8:02
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woodben2さん、コメントとポチをありがとうございます。
バリクロスフィルターは回転が必要なフィルタ枠として最適でした。
カメラのパーツには便利な物が揃っていますね。
これで調整が楽になりそうです。
2009/8/26(水) 午前 8:48
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シュミットさん、コメントと傑作をありがとうございます。
木星画像は、説明図に合わせて北を上にしました。
最初のネジ孔は、失敗でした。お恥ずかしい次第です。
これを使って撮影したいけど、木星が見えません。
2009/8/26(水) 午前 8:50
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tmjqk084さん、コメントをありがとうございます。
木星の高度が低いので、調整が面倒でしたが、これで少しは楽になりそうです。
2009/8/26(水) 午前 8:52
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ゆめこさん、コメントをありがとうございます。
今回はちょっとマニアックな世界でした。御免なさい。
2009/8/26(水) 午前 8:52
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とりぷるあいさん、コメントをありがとうございます。
ウェッジプリズムは、惑星撮影に必需品です。使う効果はかなりありますよ。
2009/8/26(水) 午前 8:53
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alpheratxさん、コメントをありがとうございます。
不便な点を改善しようと思い、工夫をするのがまた楽しいのです。
両端を繋げる方法を思いつくのに一ヶ月かかりました。
2009/8/26(水) 午前 8:55
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hideさん、コメントとポチをありがとうございます。
ウェッジプリズムは、角度が重要なので、自由に向きを変えられると便利です。
是非作成して下さい。
2009/8/26(水) 午前 8:56
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mn3192さん、コメントをありがとうございます。
これで、微調整が可能になりました。週末に持って行きます。
2009/8/26(水) 午前 8:57
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いそひよさん、コメントと傑作をありがとうございます。
ウェッジプリズムは低空の惑星撮影には必需品のパーツです。
構想から完成まで、半年かかりました。
2009/8/26(水) 午前 8:58
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むずかしいものなんですね。大気を通るだけで色分散が起きるとはまったく知りませんでした。また勉強させていただきました。
2009/8/26(水) 午後 11:40
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としこばさん、コメントをありがとうございます。
惑星撮影の様に、拡大率が高いと、微妙な所が問題になります。
2009/8/27(木) 午前 0:41
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