Written by S.Yoneyama
- ここは、星や天文に興味を覚え始めた人へ、これから見られる面白い事象を紹
介するページです。
目次
・金星と水星の接近(水星の観望チャンス)
・みずがめ座流星群
・ペルセウス座流星群
・惑星と月のランデブー
・皆既月食
・惑星大集合
- 金星と水星の接近(水星の観望チャンス)
今年の6月から来年の初めまで金星が宵の明星として、西の空に夕方輝いて見
えます。
今(6月)は西北西の方向に見えますが、段々西の方に移動して、年末には南
西の空に移ります。
但し、今年は高度が低く 日没時に地平線から15°から20°程度で、日没後直
ぐ西の空が開けた場所で探してみて下さい。
そして、7月の下旬から8月初めにかけて、水星が金星の直ぐ下に移動して来
ます。
7月31日頃には、水星と金星の見かけの角度は5°以下になります。
普段見つけ難い水星を金星を手がかりに見つけてみて下さい。
肉眼では見つけ難いので、双眼鏡等を使い 明るく輝く金星を視野の上に入れ
ると、視野の下の方に水星が見えるかも知れません。
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- みずがめ座流星群
7月29日の夜を中心として、7月下旬から8月上旬にかけて見られる流星群
で、ピークは7月29日の夜で 運がよければ1時間当たり10個位の流星を見
られるかも知れません。
7月30日の月出が午前1時過ぎなので、それまでの時間楽しめるでしょう。
今年は流星の輻射点のみずがめ座の近くに 明るく輝く木星がいるので、木星
を中心に観察すると良いと思います。
7月下旬の22時頃だと、天頂近くに夏の大三角形が見えており、東南の方向
に木星が昇っていますので、木星の方向から夏の大三角形の付近を見ていると、
きっと流星を幾つか見つけられると思います。
もし写真撮影にチャレンジされる場合は、
次ページ
の 5.面白い天体写真の対象を参考にして下さい。
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- ペルセウス座流星群
8月13日の午前1時をピークとして、7月下旬から8月中旬にかけて見られ
る流星群で、ピーク時には運がよければ1時間当たり60個位の流星を見られる
かも知れません。
8月12日の月没が午後23時半頃なので、12日の深夜から13日の明け方
迄頑張れば、かなりの数の流星を見ることが出来ると思います。
8月上旬の深夜1時頃だと、流星の輻射点のあるペルセウス座は、東の空に昇
って来ていますので、東の方角の天空を見ていれば良いでしょう。
もし写真撮影にチャレンジされる場合は、
次ページ
の 5.面白い天体写真の対象を参考にして下さい。
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- 惑星と月のランデブー
今年の夏から秋にかけて惑星と月が何回か接近します。惑星と月の接近は地味
なイベントですが、明るい惑星なら月の明るさに見劣りしないので、眺めて面白
いと思います。秋の月見のついでに楽しんで下さい。望遠レンズを持っていれば
写真撮影も可能です。写真撮影時の露出時間は、
次ページ
の 7.月と惑星の露出時間表を参考にして下さい。
特に土星は、ほとんどが月による食となりますが、日本で見られるのは10/16だけです。
10/16の土星食の開始時刻はで3:41、出現が4:39(共に東京)です。
土星いがいでは、8/6の金星との接近ですね。水星も近くにいるので面白そう
です。
月日 |
時刻 |
月齢 |
惑星 |
離角 |
|
月日 |
時刻 |
月齢 |
惑星 |
離角 |
7/22 |
01:41 |
17 |
木星 |
3゜40' |
|
10/05 |
22:25 |
4 |
金星 |
7゜12' |
7/26 |
04:14 |
21 |
土星 |
0゜01' |
|
10/06 |
15:26 |
5 |
火星 |
6゜16' |
8/06
|
18:15 |
3 |
金星
|
1゜35' |
|
10/11 |
20:12 |
10 |
木星 |
4゜14' |
8/10 |
00:21 |
7 |
火星 |
3゜51' |
|
10/16
|
03:41 |
15 |
土星
|
0゜24' |
8/18 |
06:32 |
15 |
木星 |
4゜01' |
|
11/04 |
14:17 |
4 |
火星 |
6゜17' |
8/22 |
11:18 |
19 |
土星 |
0゜00' |
|
11/04 |
19:41 |
4 |
金星 |
8゜33' |
9/05 |
21:16 |
3.5 |
金星 |
3゜17' |
|
11/12 |
09:52 |
12 |
土星 |
0゜27' |
9/07 |
18:27 |
5 |
火星 |
5゜42' |
|
12/03 |
13:36 |
3 |
火星 |
5゜29' |
9/14 |
01:45 |
13 |
木星 |
4゜15' |
|
12/05 |
16:49 |
5 |
木星 |
3゜20' |
9/18 |
18:59 |
16 |
土星 |
0゜11' |
|
12/09 |
02:10 |
9 |
土星 |
0゜13' |
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- 皆既月食
9月17日の明朝に皆既月食があります。中秋の名月の皆既月食ですので、16日
の夜のお月見の後徹夜で頑張って観るのも良し、お月見を早めに終え一眠りして
から観察しても良いでしょう。但し平日なので、仕事や学校のある人は 後者の
方をお勧めします。大体の方角も示して有りますが、南西から西の方角で割と低
い位置ですので、その方角が開けた場所で観察して下さい。
また、皆既食終了頃からは空も明るく成り始め、月の高度も低く成るので、後
半の観察条件は余り良くありません。
東京での月食の時刻
・01時10分頃 :半影食(太陽の光の一部が遮られ、やや暗くなる食) 開始
・02時08分06秒:本影食(太陽の光の全部が遮られ、かなり暗くなる食)開始
・03時15分24秒:皆既食開始(日食と異なり、月食の場合は地球大気の散乱光
の
影響で、皆既食でも完全には暗くならず赤銅色にぼんやり
輝く
月が見えます。
・03時46分36秒:皆既食の最大
・03時59分 :天文薄明(太陽光の散乱光で空が明るく成る事)開始
・04時17分54秒:皆既食終了
・05時25分12秒:本影食終了、日の出
・05時31分 :月没(半影食の終了は、日本では見られません)
月食時の月の方位と高度
・本影食開始時:方位は西から南方向へ約38度、高度は約35度
・皆既食の最大:方位は西から南方向へ約19度、高度は約19度
・本影食終了時:方位は西から南方向へ約04度、高度はほとんど0
写真撮影
月食は、固定撮影でも簡単に写せる対象ですから、試しに写して見るのも面
白いでしょう。
詳細は
次ページ
の“8.月食の撮影方法と露出表”を参照願います。
なお、9/17の皆既月食撮影露出計画例(ISO100のフイルム、大気減光補正済み
)を以下に示します。
時 刻 |
食 分 |
F |
露出 |
|
F |
露出 |
|
F |
ND400使用時 |
〜02:10 |
〜本影食開始 |
8 |
1/250 |
|
|
|
|
8 |
1秒〜2秒 |
〜02:20 |
〜食分20% |
5.6 |
1/250 |
|
|
|
|
5.6 |
1秒〜2秒 |
〜02:40 |
〜食分50% |
4 |
1/250 |
|
|
|
|
4 |
c〜2秒 |
〜02:50 |
〜食分60% |
4 |
1/125 |
|
|
|
|
4 |
2秒〜4秒 |
〜03:00 |
〜食分80% |
4 |
1/30 |
|
22 |
1秒 |
|
|
|
〜03:10 |
〜食分90% |
4 |
1/8 |
|
11 |
1秒 |
|
|
|
〜03:15 |
〜皆既食開始 |
4 |
2秒 |
|
|
|
|
|
|
〜04:50 |
〜皆既食中 |
4 |
10秒 |
|
|
|
|
|
|
〜04:20 |
〜皆既食終了 |
4 |
15秒 |
|
|
|
|
|
|
〜04:30 |
〜食分80% |
4 |
1/8 |
|
8 |
1秒 |
|
|
|
〜04:40 |
〜食分70% |
4 |
1/15 |
|
11 |
1秒 |
|
|
|
〜04:50 |
〜食分60% |
4 |
1/30 |
|
22 |
1秒 |
|
|
|
〜05:20 |
〜食分10% |
4 |
1/60 |
|
22 |
1/2 |
|
|
|
〜05:25 |
〜本影食終了 |
4 |
1/60 |
|
22 |
1/2 |
|
|
|
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- 惑星達のランデブー
今年の11月後半から12月にかけて、土星を除く6惑星(水星・金星・火星・木
星・天王星・海王星)が夕方の西の空に集まります。土星も少し離れた南の空に
いるので、7大惑星が全て夜空に見えている訳ですね。
天王星と海王星は暗いので良く分からないですが、面白そうです。写真も撮っ
ておきたいですね。
詳細は11月頃に追記する予定です。
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