Written by S.Yoneyama

ここは、星や天文に興味を覚え始めた人へ、２００１年に見られる面白い事象を紹介するページです。

各情報やデータは、株式会社誠文堂新光社発行の“天文年鑑”を参考にした物です。興味を持たれ、より詳しい情報を知りたくなったら、上記の本を購入して見て下さい。天文年鑑”には、ほとんど全ての天文現象や各種情報が詳しく記載されているので、重宝すると思います。

目次

・惑星達や月のランデブー
・惑星大集合
・恒星食・惑星食
・日食
・月食
・水星観測の好機
・流星群

• 惑星達や月のランデブー
  

  今年は、火星が中接近する 年なので、春から夏にかけて 南の空で見れます。 ３月上旬と７月２０日に さそり座のアンタレスに接近 しますが、赤い星が並ぶので 見ものです。 7/20の説明図 3月末の夕方の西の空に 木星､土星､月が並びます。 説明図はこちら→説明図 7月18日明け方の東の空に 金星､土星､月､木星､水星が 並びます。 説明図はこちら→説明図 8月6日明け方の東の空に 金星と木星が並びます。 両星とも明るいので、素晴 らしい光景になるでしょう 説明図はこちら→説明図 10月30日の明け方の東の空に 金星と水星が並びます。 金星が良いガイド役になる ので普段は太陽に近く見辛い 水星を見つけるチャンスです 説明図はこちら→説明図

  月日 時刻 対　象 離隔 見ごろ時刻 方角  1/06 10:18 土星と月 2゜03' 19時頃 南東  1/06 22:45 木星と月 2゜59' 23時頃 南西  1/18 05:14 火星と月 3゜38' 05時頃 南東  1/26 12:12 水星と月 2゜59' 17時半頃 西南西  1/28 23:21 金星と月 6゜23' 18時頃 西南西  2/02 18:36 土星と月 2゜07' 19時頃 南  2/03 07:08 木星と月 3゜04' 2/03 23時頃 西  2/15 18:30 火星と月 2゜43' 2/16 03時頃 南東  2/26 17:01 金星と月 11゜19' 18時半頃 西  3/02 03:05 土星と月 1゜59' 3/01 21時頃 西  3/02 17:34 木星と月 2゜50' 21時頃 西  3/16 05:36 火星と月 1゜47' 04時半頃 南  3/29 12:47 土星と月 1゜42' 19時半頃 西  3/30 06:23 木星と月 2゜22' 3/29 21時頃 西  4/13 10:49 火星と月 1゜42' 03時半頃 南  4/21 04:47 金星と月 9゜31' 05時頃 東  4/26 04:41 土星と月 1゜24' 4/25 19時頃 西  4/26 21:57 木星と月 1゜49' 19時半頃 西  5/11 04:18 火星と月 1゜56' 03時頃 南南西  5/17 02:00 水星と木星 2゜47' 5/16 19時半頃 西北西  5/19 18:07 金星と月 4゜28' 04時頃 東  5/25 04:27 水星と月 2゜51' 19時半頃 西  6/07 04:20 火星と月 3゜55' 02時頃 南南西  6/18 07:29 金星と月 1゜42' 03時半頃 東  7/03 19:09 火星と月 5゜55' 21時頃 南  7/13 07:00 水星と木星 1゜56' 04時頃 東北東  7/15 14:00 金星と土星 0゜44' 03時半頃 東  7/17 22:13 土星と月 0゜35' 7/18 04時頃 東  7/18 02:41 金星と月 0゜16' 7/18 04時頃 東  7/19 09:08 木星と月 0゜11' 7/19 04時頃 東  7/19 22:09 水星と月 0゜59' 7/20 04時頃 東  7/30 22:37 火星と月 6゜06' 22時頃 南南西  8/06 09:00 金星と木星 1゜12' 03時半頃 東  8/14 11:51 土星と月 0゜13' 03時半頃 東  8/16 04:48 木星と月 0゜23' 木星食 東  8/16 21:37 金星と月 1゜56' 8/17 04時頃 東  8/27 21:25 火星と月 4゜40' 20時頃 南南西  9/10 21:52 土星と月 0゜12' 9/11 03時頃 東南東  9/12 21:23 木星と月 0゜57' 9/13 03時頃 東  9/15 15:42 金星と月 3゜18' 04時半頃 東  9/25 09:36 火星と月 2゜24' 19時頃 南 10/08 03:54 土星と月 0゜31' 土星食 南西 10/10 09:18 木星と月 1゜26' 04時半頃 南東 10/15 11:11 金星と月 3゜51' 05時頃 東 10/24 05:08 火星と月 0゜07' 18時半頃 南 10/30 09:00 金星と水星 0°35’ 05時半頃 東南東 11/04 07:29 土星と月 0゜38' 土星食 西 11/06 16:11 木星と月 1゜41' 23時頃 東 11/14 10:44 金星と月 2゜55' 05時半頃 東南東 11/14 16:26 水星と月 2゜40' 05時半頃 東南東 11/22 04:22 土星と月 2゜31' 18時頃 南 12/01 11:15 土星と月 0゜29' 20時頃 東 12/03 19:47 木星と月 1゜36' 22時頃 東 12/21 05:26 火星と月 4゜21' 18時頃 南南西 12/28 16:58 土星と月 0゜13' 18時頃 東 12/30 22:59 木星と月 1゜15' 23時頃 南東

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• 惑星大集合
  ７月中旬の明け方の東の空に、水星・金星・木星・土星の４大惑星が勢揃いします。
  一番の難物の水星の東方最大離隔が７月１０日ですから、その日前後が見ごろですね。時間は、４時前後が最適です。
  水星の近くには明るい木星があるので、目安にできます。18日と19日には、４惑星に月が加わり賑やかになります。
  東の方角が開けた場所で見ましょう。
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• 恒星食・惑星食
  今年は木星食と土星食が見られます。１等星の食は残念ながら見れません。
  明るい恒星の食と惑星食の詳細を以下に示します。
  

  月日	星	月齢	潜入 方向	札　幌	東　京	福　岡
  1/10(水)	ふたご座δ星 （3.5等星）	15.1	皆既 月食中	04:14.5 05:01.9	04:19.6 05:15.0	04:16.2 05:16.2
  2/05(月)	おうし座ζ星 （2.9等星）	11.1	暗縁	01:11.1 02.01.2	01:15.3 02.12.7	01:10.2 02:13.0
  3/06(火)	ふたご座δ星 （3.5等星）	10.3	暗縁	01:14.1 02:06.6	01:24.5 02:17.6	01:27.9 02:17.6
  8/16(木)	木星 （-2.0等星）	26.0	明縁	03:17.7 04:02.6	03:02.6 03:57.1	03:01.9 03:50.0
  10/08(月)	土星 （-0.1等星）	20.3	明縁	03:30.9 04:32.0	−	−
  11/04(日)	土星 （-0.3等星）	18.2	明縁	08:16.9 −	08:30.4 −	08:46.3 −
  11/03(土)	おうし座ε星 （3.6等星）	17.7	暗縁 出現	− 21:04.4	− −	− 20:41.5

  各地の時刻は、上段が潜入で下段が出現です。
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• 日食
  今年は6月21日に皆既日食がありますが日本では見れません。アフリカ大陸で見られます。
  12月15日に金環日食もありますが、これも日本では見れません。この金環食はほとんどが太平洋上で、最後の部分が中央アメリカで見られます。
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• 月食
  
  • 1月10日に皆既月食があり、日本で見られます。
    

    半影食開始	部分食開始	皆既食開始	最大食分	皆既食終了	部分食終了	半影食終了
    02:43.5	03:42.1	04:49.5	05:20.6	05:51.6	06:59.1	07:57.6

  • 7月5日〜6日にも部分月食があり、日本で見られます。最大食分は0.499です。
    

    半影食開始	部分食開始	最大食分	部分食終了	半影食終了
    21:10.8	22:35.1	23:55.3	25:15.3	26:39.7

  
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• 水星観察の好機
  太陽に近くて、なかなか見る機会の少ない水星ですが、比較的見易くなる時期を以下に示します。年に一度は対面したいですね。
  それぞれの方角が地平線まで開けた場所で探して下さい。なお、月や明るい惑星と接近する場合は、それを案内役とすれば探し易くなると思います。
  
  ・夕方の空
  

  観察最適時期	方角	日没時高度	見頃の時刻	案内役
  １月２８日前後	西南西	１７度	17時半〜18時	月（ 1/16）
  ５月２２日前後	西北西	２０度	19時半〜20時	月（ 5/25）

  
  ・明方の空
  

  観察最適時期	方角	日出時高度	見頃の時刻	案内役
  ７月１０日前後	東北東	１５度	4時頃	木星（ 7/13）
  １０月２２日前後	東南東	１８度	5時〜6時	金星（10/30）

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• 流星群
  
  以下に、比較的沢山の流星が見られる流星群のデータを示します。今年はどれも月明かりの邪魔が少なく条件は良いです。
  注目したいのは、しし座流星群で、従来の極大日は11月17日の夜ですが、アッシャー博士は、19日の未明に東アジアで流星群発生を予測をしています。必ず起きる保証はありませんが、念の為見ておいた方が良いと思います。晴れていれば、私は見る積りです。
  写真撮影は、固定撮影でも充分で、ISO800-1600程度の 高感度フイルムを使用し、輻射点の星座を中心に５分程度の露出で連続して何枚も撮影して見ましょう。なるべく広い範囲を撮影する為に広角か標準レンズが 適当でしょう。
  

  群名	活動時期	予想極大 時期	極大時 の方角	極大時 の月齢	観察条件 月の影響	個数	特徴
  しぶんぎ （りゅう座ι）	1/ 1− 1/ 5	1/ 3 21時頃	北	９	良	３０	極大時の一晩 に集中
  ペルセウス座	7/20− 8/20	8/12の夜〜 8/13の明け方	北東	２３	月の影響 小、良	７０	明るい流星が 多い
  しし座	11/15−11/22	11/17 23時頃 11/19 03時頃	東	２	月明かり 無、最良	５０	火球が見られる
  ふたご座	12/ 7−12/18	12/13と　 12/14の夜	天頂	２９	月明かり 無、最良	６０	一晩中見られる

  表中の個数は、極大時の１時間当たりの流星の予想数です。暗い空で全天で見れると予想される数なので、実際にはそれより少ない数しか見れません。
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